超良決算なのに株価大暴落!機関投資家の空売り手口を分析!誰が空売りしているか知るためには?

良決算なのに大暴落することが多くなっております。そこには、機関投資家の仕掛けがあった。等のコメントを掲示板等でつぶやかれることが多々あります。それは本当かソースがなければ信用できません。今回はひざくりげが個別銘柄を誰が売っているのか調べる方法、機関投資家のやり口をご紹介します。

今回一例としてあげるミンカブ・ジ・インフォノイドですが、良決算なのに株価が大暴落してます。前回何故下落したか分析しましたが、②貸借倍率の高まりを狙った大口の仕掛けというのが、データがなく曖昧な憶測に思えたのでしっかりと調べてみました。

前回の分析↓
【ミンカブ・ジ・インフォノイド】超良決算なのに株価大暴落!何故売られたのかの決算を分析!

株価を下落させたのは誰だ?

ご存知の通り、株価を下落させるのには、需要を超える株を売れば下落します。では資金力のある投資家が大量の空売りをするとどうなるでしょうか?意図的に株価を下げることができます。
今回のミンカブ・ジ・インフォノイドの下落は資金力の面でもどうみても個人の仕掛けでないように感じれます。

空売りしたのが誰なのか調べるにはどうしたら良いのか?

この答えは、JPX:Japan Exchange Group(日本取引所グループ)の空売りの残高に関する情報です。(最近知りました(笑))

空売りの残高に関する情報 | 日本取引所グループ
日本取引所グループは、東京証券取引所、大阪取引所、東京商品取引所等を運営する取引所グループです。

こちらに取引日に一度、エクセルでまとめた空売り情報が発信されます。書かれている内容は以下の通りです。

・計算年月日
・銘柄名
・直近空売り残高割合
・空売り残高数量

なぜ公開されているのか?

答えとしては、公開する義務を定めた法律があります!「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」に基づき、一定量の空売りをした場合は下記の義務があります。

  • 空売り残高割合(発行済株式総数に対する空売り残高数量の割合)が0.2%以上となる保有者については、証券会社を通じ取引所への空売り残高情報の報告が義務付けられています。
  • 空売り残高割合(発行済株式総数に対する空売り残高数量の割合)が0.5%以上となる場合、取引所により空売り残高情報の公表が行われます。

つまり、0.5%以上の空売りした場合はJPXで公表されるわけです。しかし抜け道がありまして、一度報告・公表の基準に抵触した後は、小数第1位の値に変動があった場合にのみ改めて報告・公表が行われます。つまり、たくさん空売りしてる場合でも、大きな変動がなければ乗ってきません。

ミンカブ・ジ・インフォノイドを売った犯人は?

空売りした犯人を、JPXの空売りの残高に関する情報で調べると、結論、機関投資家5社が犯人でした!以下証拠データです。1日報告から集計までのラグがあると思うので、実質4日から全力で機関投資家が売りに来ていることが分かります。8月7日の空売り残高の合計は約74万株です。7月31日のデータを見ると、売り残:11万株 買い残:96万株となってます。つまり、この5日から7日までの間で、売り残りと買い残りがほぼイコールになるまで株を売ったことになります。つまり機関投資家はこの買い残を狙った仕掛け売りということになります。信用買いしている個人を、多大な資金力を武器に空売りをしかけて株価を暴落させて、損切させるのが狙いです。資金力があれば株価操作なんておちゃのこさいさいで、何でもできちゃいますね。。

8月4日引け後決算発表
8月5日:空売り記載なし
8月6日:空売り記載あり(4社)
8月7日;空売り記載あり(5社)

【8月6日記載】

計算年月日 商号・名称・氏名 空売り残高割合 空売り残高数量 空売り残高売買単位数 直近計算年月日 直近空売り残高割合
2020/08/04 Credit Suisse AG 0.51% 70,189 701 2020/07/29 0.05%
2020/08/04 JPM Securities Japan Co Ltd. 0.68% 93,500 935 2020/07/17 0.50%
2020/08/04 Nomura International plc 1.46% 201,200 2,012 2020/07/30 1.27%
2020/08/05 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 0.91% 125,300 1,253 2020/08/04 0.36%

【8月7日記載】

計算年月日 商号・名称・氏名 空売り残高割合 空売り残高数量 空売り残高売買単位数 直近計算年月日 直近空売り残高割合
2020/08/05 Credit Suisse AG 0.98% 135,489 1,354 2020/08/04 0.51%
2020/08/05 Integrated Core Strategies (Asia) Pte. Ltd. 0.54% 74,895 748 2020/07/27 0.43%
2020/08/05 JPM Securities Japan Co Ltd. 1.11% 153,900 1,539 2020/08/04 0.68%
2020/08/05 Nomura International plc 1.50% 206,900 2,069 2020/08/04 1.46%
2020/08/06 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 1.22% 168,900 1,689 2020/08/05 0.91%

個人投資家が機関投資家に勝つには?

個人投資家が機関投資家に勝つ方法は残念ながらありません。資金力が桁違いなので、空売りを仕掛けられればひとたまりもありません。しかし、事前の下調べ、早めの損切でリスクを減らすことはできると思います。上述の通り空売りした事実は公表されるので、しっかりとチェックした上で早めの損切をすることで被害を抑えることができます。また、買い残と売り残をしっかりと買う前にチェックし、機関投資家に狙われる可能性があるかどうか吟味をすることが必要です。特に決算の前等持ち越す際は、要チェックです。こういったことを丁寧に行ってリスクを低減していくしかないかもしれません。
今回ご紹介した、ミンカブ・ジ・インフォノイドは暫く下落がつづくかもしれませんが、機関投資家も空売りした以上どこかで買い戻さないといけないので、将来の株価上昇の種にはなると思います。銘柄としては非常に有望たと思うので、機会をみて購入していきたいと思います。


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